高濃度ビタミンC点滴療法
正常な細胞にはダメージを与えず、がん細胞だけを死滅させる治療法として30年以上前に登場したもので、副作用がほとんどないという特徴を持っています。ただし、がん治療に関してはあくまでも標準治療を受けることが前提であり、高濃度ビタミンC療法は補助的に使う療法とご理解ください。
高濃度ビタミンCが点滴で大量に投与されると血液や細胞の周囲に大量の過酸化水素が発生します。正常な細胞にはカタラーゼやグルタチオンペルオキシダーゼという酵素があって、過酸化水素を分解し無毒化します。一方、がん細胞にはこうした酵素がとても少ないため無毒化ができず、過酸化水素によって障害を受け、死滅してしまいます。
がん細胞を死滅させるために必要なビタミンCの血中濃度は350~400mg/dl以上とされており、その濃度を実現するためには高濃度のビタミンCの点滴を行いますが、副作用をほとんど起こさないためにも、安全に行えることが実証されている範囲を守ることが重要です。
標準治療が無効な場合、標準治療の副作用が強すぎる場合、併用して副作用を抑えたい場合、再発予防や術前治療など、選択肢の数を増やすために導入しています。
効果が報告されているのは、大腸がん・直腸がん・胃がん・膵がん、前立腺がん・膀胱がん・腎がん、子宮がん・卵巣がん、悪性リンパ腫、肺がん、乳がん、悪性中皮腫です。
なお、この高濃度ビタミンC療法は、G6PD欠損症、高度の腎不全、活動型の心不全がある場合、受けることができません。そのため、最初にG6PD活性値を測定する検査を受けていただく必要があります。
高濃度ビタミンC療法では、ビタミンC血中濃度を測定して維持量を決定し、ビタミンCの点滴量を15g、25g、50gと増やしていきます。スタートして6ヶ月までは週2~3回の頻度で点滴を受け、の後6ヶ月は週1回の点滴となります。1年が経過したら、状態を観察しながら月1~2回の点滴を続けます。
副作用及びリスクについて
- 点滴痛(血管痛):点滴を行う際の痛み
- 喉の渇き:利尿作用のため
- 低カルシウム血症:ビタミンCがカルシウムを尿として外に出す働きのため
- 低血糖(冷や汗、疲労感、めまい):体がビタミンCをブドウ糖と勘違いしインスリンを分泌する働きのため
などがあります。
料金
高濃度ビタミンC点滴 | 25g | 90分 | 税別 12,000 円 |
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高濃度ビタミンC点滴 | 50g | 90分 | 税別 15,000 円 |